玄関や階段に手すりを付けたいと思っても、工務店へ直接頼むのか、介護保険の相談から始めるのか分からず、検索の手が止まることがあります。
地域情報メディア『ひらつかログ』のライター、サトシです。手すりは見た目だけでは選びにくく、使う人の動きや壁の状態も確認する必要があります。
この記事では、設置場所による違い、業者を選ぶときの見方、介護保険を利用する場合の順番、平塚市内にある相談先の候補を整理します。
手すりを付けたい場所を分けて考える
最初に、手すりを付けたい場所と、そこでどのような動きを支えたいのかを分けて考えます。玄関の上がりかまち、階段、廊下、トイレ、浴室では、必要な長さや形、取り付け方法が異なります。
屋外の玄関まわりは雨や日差し、浴室は水分や湿気の影響を受けます。屋内用と同じ製品を使えるとは限らないため、設置環境に合った材質や固定方法を業者へ確認しましょう。
立ち上がりを助けたいのか、歩くときの支えにしたいのかでも、縦型、横型、L字型など適した形が変わります。相談前に「どこで」「どの動作に困っているか」をメモしておくと伝えやすくなります。
工務店と介護リフォーム事業者の違い
一般的なリフォーム会社や工務店でも、手すりの取り付けに対応している場合があります。一方、介護保険を利用する場合は、必要な理由書や工事前後の写真、見積書などの手続きに慣れた事業者へ相談すると進めやすくなります。
ただし、「介護リフォームに対応」と書かれていることと、平塚市の受領委任払いを利用できることは同じではありません。自己負担分だけを業者へ支払う受領委任払いを希望する場合は、その業者が平塚市へ登録しているかを事前に確認してください。
介護保険を使わず自費で工事する場合も、手すりの位置や壁の固定方法が安全性に関わります。価格だけでなく、現地調査の有無と施工経験を確認して選びましょう。
平塚市内にある相談先の候補三社
平塚市内には、手すりの取り付けや介護リフォームについて相談できる事業者があります。ここでは公式サイトなどで関連する案内を確認できた三社を紹介します。市による推薦や業者の順位を示すものではありません。
| 名称 | 確認できる特徴 |
|---|---|
| シシド建設株式会社 | 手すりの取り付けや段差解消などの介護保険住宅改修に対応。平塚市と伊勢原市の受領委任払い登録業者。 住所:平塚市田村5-12-5 |
| 加藤工務店株式会社 | 平塚市を拠点に住宅工事全般を扱うリフォーム会社。手すりの取り付けを補助制度の対象。 住所:平塚市日向岡1-8-15 |
| 有限会社勝建ホーム | 一般リフォームに加えて、手すりや段差解消などの介護リフォーム対応。 住所:平塚市四之宮4-17-6 |
対応地域、現地調査費、駐車場や来店相談の有無、介護保険手続きの対応範囲は、依頼前に各社へ確認してください。受領委任払いの登録状況も変更される可能性があるため、業者と平塚市の双方に確認すると確実です。
手すりの費用は、本数や長さ、製品、壁の下地、補強工事の有無によって変わります。ウェブ上の施工例だけで総額を判断せず、現地調査を受けたうえで書面の見積もりを取りましょう。
現地調査で見てもらいたい点
見積もりを依頼するときは、現地で壁や床の状態、段差、扉の動き、利用者の生活動線を確認してもらえるかを聞きます。
同じ玄関でも、上がりかまちで立ち上がるための手すりと、屋外の階段を歩くための手すりでは、形や取り付け位置が異なります。写真で概算を聞く方法はありますが、最終的な内容と金額は現地調査後に確認する方が確実です。
賃貸住宅や、本人以外の家族が所有する住宅では、工事前に所有者や管理会社の承諾が必要になることがあります。穴を開ける工事が可能かも先に確認してください。
壁の下地によって工事が変わる
手すりは体重をかけて使うため、壁の表面だけに固定するものではありません。取り付けたい位置に十分な下地がない場合は、補強板を取り付けるなどの工事が必要になることがあります。
下地の位置や状態は、図面や下地探しの器具、現地の状況などから確認します。見積もりを受け取るときは、補強の必要性と、その費用が含まれているかを聞いておきましょう。
- 現地調査
-
壁の下地、段差、利用者の動き、取り付ける位置などを施工前に確認する工程です。
使う人と一緒に高さを確認する
手すりの高さや位置は、使う人の身長だけで決めるものではありません。立ち上がる場所、利き手、歩く方向、介助する人の立ち位置によっても使いやすさが変わります。
現地調査では、利用する本人が普段と同じように動き、どこに手を伸ばすかを見てもらうと具体的です。本人が立ち会えない場合は、生活の様子をケアマネジャーや業者へ詳しく伝えましょう。
浴室や階段など転倒の危険がある場所では、位置を試すために無理な動きをする必要はありません。安全を確保したうえで確認してください。
見積もりに含まれる内容を確認する
見積書では、手すり本体、金具、施工費、下地補強、既存部分の補修、廃材処分、出張費などが、どこまで含まれているかを確認します。
「手すり工事一式」だけでなく、設置場所ごとの製品と工事費が分かる見積もりを受け取ると、内容を比較しやすくなります。
工事後に壁紙や外壁の補修が必要になる場合は、その費用も確認します。追加工事が必要になったときは、作業を始める前に金額を書面で示してもらえるか聞いておきましょう。
介護保険を使える条件を先に確認する
介護保険の住宅改修費は、単に高齢であることや、手すりが欲しいという理由だけで利用できる制度ではありません。
原則として、要支援または要介護の認定を受け、自宅での生活に住宅改修が必要だと認められることが前提です。ケアマネジャーなどが作成する「住宅改修が必要な理由書」も必要になります。
まだ要介護認定を受けていない場合や、担当のケアマネジャーがいない場合は、住んでいる地域を担当する高齢者よろず相談センターや平塚市介護保険課へ相談します。
制度を使う場合は着工前に申請する
介護保険の住宅改修は、工事を始める前に平塚市の事前審査を受ける必要があります。
平塚市が案内する基本的な流れは、ケアマネジャーなどへの相談、施工業者の選択と見積もり、事前審査書類の提出、工事確認書の交付、着工、工事後の支給申請です。
市の確認を受ける前に契約や着工を進めると、住宅改修費が支給されない可能性があります。急いで手すりが必要な場合も、まずケアマネジャーや市へ相談し、どこまで進めてよいか確認してください。
- ケアマネジャーなどへ住宅内の困りごとを相談
- 施工業者を選び、工事箇所ごとの見積もりを依頼
- 必要書類を平塚市へ提出し、工事確認書を受け取ってから着工

介護保険を使うなら、工事を始める前の確認が欠かせないんですよね
支給上限と支払い方法を見る
平塚市の介護保険住宅改修費は、対象となる工事費20万円が支給限度基準額です。その範囲で、負担割合に応じて費用の9割、8割または7割が支給されます。
20万円全額が支給される制度ではありません。1割負担の人が対象工事を20万円行った場合は、原則として自己負担2万円、保険給付18万円という計算です。20万円を超えた部分や制度対象外の工事は全額自己負担になります。
支払い方法には、工事代金をいったん全額支払い、後日給付を受ける「償還払い」と、登録業者へ自己負担分を支払う「受領委任払い」があります。受領委任払いを希望する場合は、利用条件と施工業者の登録状況を市へ確認してください。
複数箇所を頼むときは内訳を見る
玄関、廊下、階段など複数箇所をまとめて工事すると、同じ日に施工できる場合があります。ただし、場所ごとに手すりの形や長さ、下地補強の有無が異なります。
見積書では、合計金額だけでなく、「玄関」「階段」「トイレ」のように場所ごとの金額を確認します。介護保険の対象工事と、自費で追加する工事も分けてもらうと、自己負担額を把握しやすくなります。
20万円の支給限度基準額を複数回の工事に分けて使う場合もあるため、今回どこまで工事するかはケアマネジャーと相談して決めましょう。
設置場所と、立ち上がりや歩行など支えたい動作をメモします。
介護保険を使う場合は、見積もりや工事の前にケアマネジャーなどへ相談します。
位置、下地、工事項目、制度対象外となる費用まで確認します。
置き型の手すりも比較する
住宅に固定する工事だけでなく、床へ置くタイプや突っ張り式など、工事を伴わない手すりが選択肢になることもあります。
福祉用具として貸与できる製品もありますが、身体状況や設置場所によって向き不向きがあります。住宅へ固定する手すりと、福祉用具のどちらが合うかは、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員へ確認してください。
自分で購入した製品を、説明書と異なる方法で固定することは避けます。設置後にぐらつきがないか、定期的に確認することも必要です。
口頭だけで契約を進めない
工事を頼むときは、施工場所、製品、金額、工期、追加費用、工事後の保証を書面で確認します。
見積書と契約書の内容が違っていないか、介護保険の対象になる部分と自費部分が分かれているかも確認したいところです。分からない項目があれば、その場で契約せず、説明を受けてから判断しましょう。
複数社を比べる場合は、単純な合計金額だけでなく、手すりの材質、長さ、下地補強、補修、保証まで同じ条件になっているかを見ると比較しやすくなります。
公式情報の確認先
介護保険の住宅改修を検討している場合は、担当のケアマネジャー、住んでいる地域を担当する高齢者よろず相談センター、平塚市介護保険課が主な相談先です。
対象となる工事、支給限度基準額、負担割合、必要書類、受領委任払いの登録事業者は変更される可能性があります。契約や着工の前に、平塚市の最新案内で確認してください。
紹介した事業者についても、対応地域、営業時間、現地調査費、工期、受領委任払いの登録状況を、問い合わせ時に確認しましょう。
今日の一歩の決め方
最初にすることは、業者を一社に決めることではありません。手すりを付けたい場所と、そこで困っている動作を一つずつメモします。
介護保険を利用する可能性がある場合は、そのメモを持ってケアマネジャーや高齢者よろず相談センターへ相談します。自費で工事する場合も、写真だけで決めず、現地で位置と下地を確認してもらいましょう。
「玄関で立ち上がるときに支えが欲しい」のように、困っている場面を一つ言葉にできれば、次の相談先へ伝えやすくなります。工事を急いで決めず、制度と見積もりの順番を確認しながら進めてください。
今回は手すりの取り付け業者についてまとめました。この記事が皆様の参考になれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。












